
働く楽しさを手放さず
サロン経営と人育て
専業主婦の夢が遠のいた理由
伽朱子(かずこ)さんはフェイシャルサロンを経営して23年目。
20坪ほどの小さなサロンからスタートし、今では県内外に15店舗を展開するグループの代表です。
多くのスタッフを育て、サロンのオーナーとして羽ばたかせてきた経営者。その横顔にはサロンとスタッフを愛する母親のような優しさが垣間見えます。


短大卒業後は、大手自動車部品会社に就職。
海外赴任のある人と結婚して、専業主婦になることを夢見ていました。
母親が仕事で忙しく、鍵っ子だった子ども時代。
「母のことは尊敬していたけど、自分に子どもができたら、もっと一緒に過ごしたい。お弁当は彩りよく、ケーキも手作りしたいって思っていました」
しかし、新入社員教育を任されるようになる頃には、「自分で決めて進めていい」「働くって楽しい」という気持ちが芽生えていきます。
同僚だった夫と結婚するも、かつての夢は自然に遠のいていきました。
「もう忘れてましたね、専業主婦の夢。それくらい、仕事を任されることがうれしかったんだと思います」

脱サラの選択 サロンオーナーへ

全力で働き、家事も手を抜かない。
帰宅後2時間かけて晩ご飯を作る毎日。
忙しくも充実した幸せな日々に、小さな揺らぎを抱えるようになりました。
「これで子どもができたら、どうなるんだろう」
職場の先輩たちの姿も気になりました。
子育て中、定時で退社していく先輩たちの働き方は安定している一方で、大きな仕事を任される立場からは遠のいているように見えました。
「私も、いずれこうなるのかな。それは嫌だと思いました」
せっかくなら頼られたい。自分にしかできないことをしたい。子どもがいても、自分で時間を調整しながら働きたい。
いつか来る〝そのとき〟を見据え、仕事に打ち込みながらヒントを探し続けました。
転機は、通っていたサロンで何気なく思いを打ち明けたこと。
「サロンのオーナーになったらいいじゃない」
資格がないと起業はできないと思っていた伽朱子さんにとって、衝撃の一言でした。


そこからの行動は早く、3カ月でエステティシャンとしてデビューしました。
しかし、就職氷河期に大企業へ就職できたこともあり、脱サラしての独立に周囲は大反対。
母親は「安定を手放すなんて」と心配し、夫からは3年間の事業計画書を求められました。真っ直ぐ応援してもらえない悔しさを力に変え、売上推移や課題を書き出し、プレゼンで夫を説得しました。
「今思えば、本気度を試されていたのかもしれません」
伽朱子さんの本気は母親や夫に届き、オーナーになると決意してからわずか7カ月でサロンをオープンしました。
スペシャリストを育てる経営者へ
刈谷市に開いたサロンには、元職場の後輩たちが多く通ってくれました。
「先輩が脱サラして挑戦する姿が刺激になったのかも」と振り返ります。
一方で気付いたのは「自分は何でもできる人間じゃなかった」という現実でした。
エステティシャンとしては
「ゴッドハンドでも、プレイヤーでもない」。
だからこそ、得意な人に任せ、スペシャリストを育てながら経営を広げていく道を選びました。


伽朱子さんが大切にしているのは、人を否定しないこと。ネガティブな言葉を使わないことだといいます。
「人は“材”じゃなくて“財産”。だから“人財”なんです」
30歳が見えた頃、自身の妊娠や夫の海外赴任を想定した準備を始めます。
まずはサロンを託せる店長となるスタッフを育成。やがて海外赴任が現実になると、帯同中もアメリカと日本を行き来しながら経営を続けました。
さらに、食や薬膳、九星気学を学び、人の個性に合わせた関わり方を経営や育成に取り入れていきます。
伽朱子さんの契約する化粧品会社ではオーナーを育てて独立させ、グループを大きくしていく仕組みを採用。
10年ほど前から本格的に育成に取り組み、現在は15店舗がグループに参加しています。


「人はそれぞれ違っていい。その人の個性を大切に、自分のやりたいことを突き進んでほしい」
今後は店舗の全国展開やオンラインサロンも視野に入れ、精神的に自立したオーナーを育てるため、寄り添い続けたいと語ります。
「サロンを始めた頃はダメだったら、専業主婦に戻ればいいかなって思ってました」と冗談半分に笑う伽朱子さん。
「でも、自分の気持ちを信じて一歩踏み出したら、想像以上の景色が待っていました」
その声からは、思いを貫いてきた自信が満ちていました。
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